数多くのK-POPアイドルなどの人気を受けて、韓国語学習熱が高まっています。そこで歌で韓国語を学ぶメリットや勉強法などを紹介したいと思います。
K-POPで韓国語を学ぶメリットとは?
実は、K-POPで学ぶ方法には、大きな学習上のメリットがあり、歌はぜひ注目してほしい学習素材なのです。
この記事では、K-POPを学習に活用する方法について紹介する一方で、幅広い年代の学習者たちが自分たちに合う韓国の音楽を見つけるためのガイドを提供します。
「歌を教材にする」ことにはどんなメリットがあるのでしょうか?また、どんなやり方で学習に活用すればいいのでしょうか?
文字と音声を同時に学べる素材(メリット1と2)
歌は歌詞とメロディー、つまり文字と音声の両方がある素材だという点を挙げることができます。
メロディーに沿って歌うという制約はありますが、言葉と音が密接に結び付いており、声に出して、耳で聞くのが前提です。
それゆえ韓国語の発音を学びやすく、聞き取りの練習もしやすいといえます。
さらに、メロディーと共に歌詞を覚えることで、比較的記憶しやすく、一度覚えてしまうと忘れづらいです。
こうして歌詞を覚えてしまえば、歌詞に含まれた文法をいつの間にか覚えてしまうことになります。
ある程度の曲数をこなすと中級くらいまでの文法項目はほとんど覚えられるくらい、歌詞には多くの文法が含まれているので、まずは歌詞の意味を適切に理解し、後はその文法の使い方を学んで自分のものにすればいいわけです。
暗記が苦にならない勉強法!(メリット3と4)
もう一つの大きなメリットとして挙げられるのは、好きな曲であれば、勉強が全く苦にならないという点です。
語学の習得、上達のためには反復と暗記を避けることができませんが、これが苦で上達できない人、脱落する人が多いのは紛れもない事実です。
何度聞いても苦にならないし、暗記も苦にならないということは、語学学習において計り知れないメリットと言えるでしょう。
最後に、好きな曲、好きな歌手から始めることにして、その後少しずつ範囲を広げていけば、素材は豊富に準備されています。
ネットの発達のおかげで容易に音源に触れることができ、望みさえすれば韓国の歌番組を見ることだって難しくない今日においては、素材を探し、入手するのも容易です。
歌詞は、実は文法の宝庫だった!
上でも触れた「文法も楽に覚えられる」という点に関して、もう少し詳しく見てみましょう。
HANAから発売されている『K-POPで韓国語』シリーズに収録した57曲の歌詞データを基に、歌詞にどういう文法項目が使われているのかを調べてみました。
その結果、この57曲には240項目の語尾と表現が含まれていました。
参考までに「ハングル」能力検定試験では級ごとの文法項目の出題範囲を定めてありますが、中級に当たる3級までの必須語尾・表現が約300項目なので、240というのはかなりの数です。歌詞は文法の宝庫と言ってもいいでしょう。
今回曲に含まれていた語尾・表現には、もちろんこうした入門~中級の項目だけでなく上級の文法も含まれていますが、重要な文法項目ほど繰り返し現れるので、歌詞できちんと勉強をしていると、大事な文法項目はほとんど身に付いてしまうでしょう。
もちろん、ただ歌詞ごと暗記するのでは中途半端な理解にとどまってしまうので、歌詞の意味を調べる中で、辞書や文法参考書を開いて、その意味や使われ方を理解しようとすることが大事です。
この記事が掲載されている書籍
「歌で韓国語を学ぼう!」
定価:1518円(本体1380円+税10%)