この機会に、きちんと知っておきたい!韓国語の品詞の基礎知識

この機会に、きちんと知っておきたい!韓国語の品詞の基礎知識

韓国語の勉強をしていて、「体言」「用言」などの文法用語の意味が分からなかったり、動詞と形容詞の区別が付かなかったり、辞書の説明が理解できなかったりと、困難を感じたことはありませんか?

体言と用言の説明に対して悩むキャラクター

今回はそこに目を付け、いつもとは違う方向から韓国語にアプローチしてみたいと思います!題して、「韓国語の品詞の基礎知識」。「文法」と聞くと睡魔に襲われる人も、がんばって付いてきてください!

韓国語の品詞

品詞とは具体的に言うと、「名詞」や「動詞」のように「~詞」という名称で呼ばれるもののことを指します。

日本語や英語にも、名詞や動詞と呼ばれるものがたくさんありますが、そもそも品詞とは一体何なのでしょうか?

品詞が何か分からずに悩むキャラクター

品詞とは、ある一つの言語の中で、単語を幾つかの特徴に従ってグループ分けしたものです。言語の中にはたくさんの単語があります。

日本語で例を挙げると、「車」「投げる」「おいしい」「やっぱり」など。これらは、言葉を話すときに使うという点では皆同じですが、例えば、単語の形が変わるものと変わらないもの、単語の後ろに何かが付くものと付かないものなど、いろいろな違いがあります。

こうした違いを見ていくと、幾つかの単語が同じ特徴を持っていることが分かります。そして、同じ特徴を持っている単語をグループ分けすることを品詞分類と言い、分類されたものを品詞と言います。

韓国語の品詞の種類

品詞分類は、日本語や韓国語、英語など、それぞれの言語ごとに別々に行われます。なぜかといえば、言語が違えば、その中に含まれる単語の形や性質も全く違うためです。

「名詞/명사」「動詞/동사」のように、日本語と韓国語の品詞は同じ名前が付いているものも多いですが、そもそも関係のないグループなのです。

韓国語の品詞を、表にまとめました。日本語の品詞にはないものもあります(韓国の標準的な学校文法の分類)。

韓国語の品詞(学校文法による分類)

品詞名具体例
体言명사(名詞)나무(木)、사과(リンゴ)、……
대명사(代名詞)나(私)、그것(それ、あれ)、……
수사(数詞)하나(一つ)、일(1)、……
用言동사(動詞)먹다(食べる)、보다(見る)、……
형용사(形容詞)크다(大きい)、깨끗하다(きれいだ)、……
修飾言관형사(冠形詞)이(この)、첫(最初の)、……
부사(副詞)잘(よく)、좀(ちょっと)、……
関係言조사(助詞)~은/는(~は)、~에(~に)、……
独立言감탄사(感嘆詞)어머(あら)、글쎄(どうだろう、さあ)、……

上記の通り、韓国語の学校文法では、九つの品詞を認めており、品詞の上にはさらに、「~言」という名称の上位分類があります。

「体言」と「用言」以外の名称は初めて見る人も多いと思いますが、このように分類されているということを知っておくだけで十分でしょう。

品詞を分類するときは、「どのような意味を表すか(意味)」だけではなく、「どのような形をしているか(形態)」「文の中でどのような役割を果たすか(機能)」などの情報が必要です。これは、韓国語だけでなく、他の言語でも同様です。

これらの特徴を総合的に見ていくことによって単語をグループ分けしていくのが、品詞分類です。

品詞のまとめ

品詞を分類するときの判断基準は、「意味」「形態」「機能」の三つと述べました。

ですが、ここまで品詞を分類してきて、この三つが全て平等に品詞の判断基準になっているわけではないということにお気付きでしょうか?

品詞の分類では、特に「形態」と「機能」が大きな基準になっていることが分かると思います。

この二つを基にして分類していくと、結果的に「意味」についても似通ったものが集まる傾向にあります。

それでは、これまで見てきた基準をまとめてみましょう。

品詞分類の基準

名詞

나무(木)、사과(リンゴ)、마음(心)、결혼(結婚)、……
形態決まった形態はなし
機能助詞が付いて文の主語や目的語になる、冠形詞の修飾を受ける、など

動詞

먹다(食べる)、보다(見る)、보이다(見える)、어울리다(似合う)、……
形態辞書形が다で終わる、活用する、現在連体形で-는を取る、など
機能文の述語になる、活用して冠形詞や副詞の働きをする、など

形容詞

크다(大きい)、깨끗하다(きれいだ)、작다(小さい)、어리다(幼い)、……
形態辞書形が다で終わる、活用する、現在連体形で-ㄴ/은を取る、など
機能文の述語になる、活用して冠形詞や副詞の働きをする、など

冠形詞

이(この)、첫(最初の)、새(新しい)、온(全ての)、……
形態決まった形態はなし
機能名詞(体言)を修飾する

副詞

다(全部)、아주(とても)、잘(上手に、よく)、아마(たぶん)、……
形態決まった形態はなし
機能用言を修飾する、副詞を修飾する、文を修飾する

練習問題を解いてみよう

ドヤ顔で問題を解かせようとするキャラクター

Q   以下の文の中から単語を抜き出して、その品詞を考えてみてください。選択肢は、名詞、動詞、形容詞、冠形詞、副詞の五つです。

※ 解答は問題の横の「+」ボタンを押すと表示されます

1 예쁜 구두를 샀어요.
2 방 안이 밝다.
3 나는 그 사람을 모른다.
4 급하게 아침을 먹고 집을 나갔어요.
5 좀 더 빨리 오세요.
6 저 사람이 아까 저한테 말을 걸어온 사람이에요.
7 바람이 아까보다 더 세게 불어요.
8 모두 세 사람이 왔어요.
9 맨 마지막으로 퇴근했어요.
10 어제 어떤 책에서 봤어요.
【解答・解説・訳】
1 예쁜=形容詞。구두という名詞を修飾するために、冠形詞形(連体形)になっています。구두=名詞。샀어요=動詞。【訳】かわいい靴を買いました。

2 방=名詞。안=名詞。밝다=形容詞。【訳】部屋の中が明るい。

3 나=名詞(代名詞)。그=冠形詞。사람=名詞。모른다=動詞。한다体の形が-ㄴ다になっているので、動詞だと分かります。【訳】私はその人を知らない。

4 급하게=形容詞。먹다という動詞を修飾するために、副詞形になっています。아침=名詞。먹고=動詞。집=名詞。나갔어요=動詞。【訳】急いで朝ご飯を食べて家を出ました。

5 좀=副詞。더=副詞。빨리=副詞。오세요=動詞。【訳】もう少し早く来てください。

6 저=冠形詞。사람=名詞。아까=副詞。저=名詞(代名詞)。말=名詞。걸어온=動詞。사람という名詞を修飾するために、冠形詞形(連体形)になっています。사람=名詞。(~이에요=指定詞)【訳】あの人がさっき私に声を掛けてきた人です。

7 바람=名詞。아까=名詞。助詞の~보다が付いているので、ここでは名詞です。더=副詞。세게=形容詞。불어요=動詞。【訳】風がさっきよりももっと強く吹いています。

8 모두=副詞。세=冠形詞。한や두、세などの名詞を修飾する固有数詞は、数冠形詞として冠形詞に含まれます。사람=名詞。왔어요=動詞。【訳】全部で3人が来ました。

9 맨=冠形詞。마지막=名詞。前に冠形詞があることと、助詞の~으로が付いていることから、名詞だと分かります。퇴근했어요=動詞。【訳】一番最後に退勤しました。

10어제=副詞。ここでは文の内容全体がいつ起きたのかを修飾しているので、副詞として働きます。어떤=冠形詞。「どのような」ではなく「とある」という冠形詞です。책=名詞。봤어요=動詞。【訳】昨日、とある本で読みました。

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