ハングルの子音字について動画で学ぶ
今回はSTEP 6(『123! 韓国語』24〜25ページ)を学習します。
STEP 1と2で池成林(チ・ソンリン)先生と韓国語の基本的な母音を学びました。基本の母音の中には、오と어、우と으のように、日本語話者には区別の難しい母音もありましたよね。
母音は、全ての発音の基本となるものなので、しっかりマスターしていただきたいと思います。
今回は今まで習った母音同士が組み合わさってできている「合成母音(二重母音とも言います)」について、一緒に学んでいきましょう。
韓国語の合成母音
私の名前は「イナガワ」といいますが、初めてハングルを習った時に이나가まではスムーズに書けたのですが、「あれ? ワはどうやって書けばいいのだろう。今まで習ったハングルにワがなかった気がする」という疑問にぶち当たりました。
いろいろ調べてみたところ、どうやらまず오を書いて、そこにㅏを付けた와という文字が、ワという発音であるということを知りました。
これを知った時に、思わず「おぁ! わ!」と驚いたわけなのですが、なぜ驚いたのかというと、このハングルの形に와という音の秘密が隠れていたからなんです。
合成母音の仕組み
それが何かというと、와という文字の中には「ㅗ (o)」というスタートの音と、「ㅏ (a)」というフィニッシュの音の2つが含まれています。
つまり、와はㅗから始まってㅏに移るときに出る音だということです。皆さんも오と아を連続して早く言ってみてください。「ワ」の音に聞こえてきませんか?
このようにハングルの形の中には、スタートの音とフィニッシュの音が示されています。ㅗの口の形で始めてㅏの口の形で終われば와の発音が自然とできます。
これをしっかり頭に入れておくと、他の合成母音も와と同じように読んでいくことができます。
워は、「ㅜ (u)」の音で始まって「ㅓ (o)」の音に移ります。これを滑らかに発音すると、「ㅝ (wo)」になります。同じように위は、「ㅜ (u)」の音で始まって「ㅣ (i)」の音に移るので「ㅟ (wi)」になります。
このように、와、워、위は母音の形の通りに口を作れば、自然と発音ができるようになります。ハングルってすごいですね。
「合成母音は難しい」という意見を聞くことがありますが、これは子音が加わってくると、日本語にない発音が出てくるために難しく感じてしまっているだけなので、まずスタートの音をしっかり発音してからフィニッシュの音に持っていくことを意識してみてください。
全て同じ発音の왜、웨、외
上にある3つの文字は、全て「we」と発音します。元々はそれぞれ別の音で発音していたのですが、だんだんと発音がシンプルになっていき、現在は同じ発音になっています。しかし、書くときは왜、웨、외の3種類の文字があります。
特に외はㅗからㅣに移る文字で「oi」と読んでしまいそうになりますが、さまざまな歴史的な理由があり、「we」と発音しています。なので、とりあえずこれが出てきたら「we」だと思ってください。
ㅗからㅐ、ㅜからㅔに移るようにすると、自然に「we」の発音ができます。スタートとフィニッシュを意識してやってみてください。
ㅢには発音が3通りある
最後に皆さんに少し注意していただきたい合成母音を紹介します。
의は、しっかり「ㅡ」の口から「ㅣ」に行って発音してください。口の形はあまり動きません。口を丸める「ㅜ」から「ㅣ」に行く発音の위にならないように気を付けてみてください。
さらに、このㅢという母音には、注意すべきことがあります。
まず의という文字が語頭、つまり文やフレーズの一番最初に来るときはそのまま「ㅢ (ui)」と読みます。
次に、語中やㅇ以外の子音と組み合わさったときは、「ㅣ (i)」の母音で発音します。
最後に、所有や所属を表す「〜の」という助詞として使う場合は、「ㅔ (e)」と読みます。
次回予告
次回の動画では、『123! 韓国語』のSTEP 7と8の「パッチム」について、金玄謹(キム・ヒョングン)先生と学ぶ予定です。