「鼻音化」を学ぶ! 韓国語の発音変化 〜ルールを一つひとつ分かりやすく〜

韓国語を学び始めて、一番最初に訪れる難関は「発音変化」ではないでしょうか?

ハングルの母音と子音を覚えて、早速読んでみよう!と思ったのに、文字通りに読まない単語が多すぎる……。それは、韓国語は表記と発音が一致しない、「発音変化」がたくさん起きているからなのです。

この記事は

初めて「発音変化」を知る方

「発音変化」がなかなか覚えられない方

一通り「発音変化」は学んだけれど実際の会話でスムーズに話せない方

に向けて、「発音変化」のルールを一つひとつ分かりやすく解説していきます。

シリーズの第8弾は、「鼻音化」と呼ばれる発音変化を学びます。

(発音変化の全容については「総まとめ」の記事を参照)

手をあげているハナタス ハナタス

8回目のこの記事は、「鼻音化」!

鼻音とは

発音する時に鼻から息が出る音を「鼻音」と言います。
反対に鼻から息が出ない音を「口音」と言います。

韓国語における鼻音は「ㅇ、ㄴ、ㅁ」、口音は「ㄱ、ㄷ、ㅂ」が該当します。

鼻音
口音

鼻音化とは、口音が一定の条件のもと、鼻音に変化することを言います。
具体的に見ていきましょう。

鼻音化のルール1

口音の[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムの次にㄴ、ㅁが来ると、それぞれに対応する鼻音の[ㅇ][ㄴ][ㅁ]で発音されます。

[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムには次のものがあります。確認しておきましょう。

パッチム代表音
ㄱ、ㄲ、ㅋ、ㄳ、ㄺ[ㄱ]
ㄷ、ㅅ、ㅆ、ㅈ、ㅊ、ㅌ[ㄷ]
ㅂ、ㅍ、ㅄ、ㄼ、ㄿ[ㅂ]

それでは、実際にどのような変化が起こるのか、국민(国民)、옛날(昔)、십만(10万)を例に見てみましょう。
 

ㄱ、ㅅ、ㅂパッチムがそれぞれに該当する鼻音で発音されることが分かると思います。

鼻音化のルール2

パッチムㅁ、ㅇや、[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムの後にㄹが来ると、ㄹが鼻音[ㄴ]で発音されます。

まずは、심리(心理)、정리(整理)を例に、パッチムㅁ、ㅇの後にㄹが来る場合を見てみましょう。

パッチムㅁ、ㅇの後にㄹが来る場合は、ㄹがㄴに変化するだけなので簡単です。

しかし、[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムの後にㄹが来る場合は少し複雑です。

[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムの後にㄹが来ると、まずㄹがㄴに変わるところまでは同じです。

しかし、この次にㄹがㄴになったことで、[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムに「ルール1の鼻音化」が起こっているのが分かると思います。

鼻音化は頻繁に起こる発音変化でありながら、
독립(独立)→[동닙]、몇 리(何里)→[면니]、합력(協力)→[함녁]と、
文字が持つ音と大きく乖離するので聞き取りの際にネックになることが多いです。

鼻音化が起こる言葉の発音をよく聞いて、実際に口に出して、文字と発音を結びつける作業をすると、聞き取りも、会話も上達しますよ!

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