こんにちは。韓国語講師の清水碧(しみずみどり)です。
初級段階から出てくる늦다ですが、「遅い」という形容詞の用法と「遅れる」という動詞の用法があることを意識したことはあるでしょうか?
この記事では늦다のように同じ単語で形容詞と動詞の2つの品詞があるものを見ていきます。
2つの品詞があることを知っていると便利な理由
韓国語には形容詞と動詞の2つの品詞がある単語がいくつかあります。
例えば次のような感じです。
単語 | 形容詞 | 動詞 |
늦다 | 遅い | 遅れる |
크다 | 大きい | 大きくなる |
밝다 | 明るい | (夜・年が)明ける |
굳다 | 固い | 固まる |
감사하다 | ありがたい | 感謝する |
品詞の違いを知らなくても読むときや聞くときは困りませんが、書くときと話すときは品詞による活用の違いを知っていると役に立ちます。
具体的には、現在連体形にするときに-(으)ㄴになるか-는になるか、한다体にするときに辞書形のままか-ㄴ/는다にするかが分かります。늦다を例に見てみましょう。
品詞 | 日本語訳 | 現在連体形 | 한다体 |
形容詞 | 遅い | 늦은 | 늦다 |
動詞 | 遅れる | 늦는 | 늦는다 |
次の項目では、形容詞と動詞の2つの品詞がある単語について具体的に見ていきます。
動詞と形容詞の2つの品詞がある単語
ここでは늦다、크다、밝다、굳다、감사하다の形容詞の用法と動詞の用法を見ていきます。
늦다
늦다は「遅い」という意味の形容詞で習うことが多いかもしれませんが、実は「遅れる」の意味の動詞の用法も多く用いられます。
크다
実際の会話では「大きくなる」という意味の動詞の用法も多く用いられ、使えるとレベルアップ感が増します。
밝다
「明ける」という意味はニュースや新聞記事などでよく登場するので、覚えておきましょう。
굳다
굳다は形容詞よりも「固まる」の意味の動詞の方がよく用いるかもしれません。
감사하다
形容詞の감사하다は、同じく形容詞の고맙다に置き換えることができます。
「合っている」は맞는다と맞다のどちらが正しい?
上で挙げた5つの単語は動詞と形容詞で用法が区別されていましたが、これから見る맞다は、同じ意味を表すときに動詞の活用、形容詞の活用のどちらも許容になります。
具体例を見てみましょう。
どの例も、1文目が動詞の活用をする場合、2文目が形容詞の活用をする場合になります。品詞が異なると付く語尾の形が異なるので注意しましょう。
実は맞다は長らく動詞の用法しか認められていませんでした。
しかし、現実的には形容詞の活用で用いられることが多かったため、2024年に形容詞の用法も認められたのです。
いかがでしたでしょうか?
2つの品詞がある単語について、意識せずに使えていた部分はそのまま使い、形容詞か動詞かで活用が変わる部分は気を付けて使ってみましょう^^