こんにちは。韓国語講師の清水碧(しみずみどり)です。今回は「誰」「何」「いつ」「どこ」などさまざまな日本語訳になって難しい아무について学んでいきます。
記事の目次
아무の2つの意味
さまざまな日本語訳になる아무ですが、メインの意味は「誰」です。具体例を見てみましょう。
しかし、実際には次のように「誰」以外の訳になる例も多く見かけますね。
また、別のグループ分けの仕方をしてみると、1・3は後ろに否定の内容が来ているのに対し、2・4は肯定の内容が来ています。
아무は1・3のように後ろに否定の内容が来ることが多いですが、2・4のように~나(~でも)などの助詞が付いて肯定の内容が来ることもあるのです。
次の項目からは、「誰」と訳される아무と「誰」以外の訳になる아무に分けた上で、それぞれ後ろに否定の内容が来る場合、肯定の内容が来る場合について見ていきます。
「誰」と訳される아무
「誰」と訳される아무は、~도(~も)という助詞が付いた아무도(誰も)の形が最もよく用いられます。後ろに否定の内容が来ます。
아무도 誰も
아무はこのように後ろに否定の内容が来ることが多いですが、~나(~でも)という助詞が付いた아무나(誰でも)の後ろには、肯定の内容が来ることがあります。
아무나 誰でも
この「誰」と訳される아무は文法用語では代名詞と呼ばれます。代名詞は名詞の一種です。名詞には直接助詞が付くので、아무도や아무나というようにくっつけて書きます。
「どんな」と訳される아무
「誰」以外の訳になる아무は、いったん「どんな」と訳すと分かりやすいです。
「どんな」と訳される아무も後ろに否定の内容が来ることが多いです。아무+名詞+~도(どんな~も)の形で覚えておきましょう。
아무+名詞+도 どんな~も
次に아무+名詞+~나(どんな~でも)の形のときは、後ろに肯定の内容が来ることがあります。
아무+名詞+나 どんな~でも
上で「誰」と訳される아무は文法用語では代名詞と呼ばれることを学びましたが、「どんな」と訳される아무は冠形詞(かんけいし)と呼ばれます。
冠形詞は名詞の前に置かれて名詞を修飾します。上の例でも、아무に直接助詞~도や~나が付かず、後ろに名詞(말、대답、때、데)が来ていますね。
아무 말のように冠形詞と名詞は分かち書きし、말도のように名詞と助詞はくっつけて書くことを頭に入れておきましょう。
아무것도(何も)と아무거나(何でも)
最後に、固まった表現である아무것도(何も)と아무거나(何でも)について学んでおきましょう。
아무것도(何も)
아무것도(どんなものも=何も)の아무것は1単語なので、分かち書きしません。
아무거나(何でも)
아무거나は아무것이나(どんなものでも=何でも)の縮約形です。次のような感じで、会話でよく用います。
いかがでしたでしょうか? 아무が「誰」という意味の代名詞として用いられているか、「どんな」という意味の冠形詞として用いられているか分かれば、分かち書きの仕方の違いが分かって、作文のときに役立ちますよ^^