こんにちは。韓国語講師の清水碧(しみずみどり)です。この記事ではㅎ変則の用言について学んでいきます。
この記事に登場する「直接語尾」、「으語尾」、「아/어語尾」、「正則」については「総まとめ」の記事を参照してね!
記事の目次
ㅎ変則の活用
ㅎ変則とは語幹がㅎパッチムで終わる用言の中で、으語尾と아/어語尾が付いたときに変則的に活用する用言のことです。それぞれ見ていきましょう。
으語尾が付くとき
ㅎパッチムと으を落として、으語尾を付けます。노랗다(黄色い)を例に見てみましょう。
아/어語尾が付くとき
ㅎパッチムを落として、語幹末の母音の横に「ㅣ」を足すと아/어語尾が付く形になります。노랗다(黄色い)と하얗다(白い)を例に具体的に見ていきましょう。
ただし、이렇다(こうだ)、그렇다(そうだ)、저렇다(ああだ)、어떻다(どうだ)などの指示形容詞は例外で、語幹末の母音「ㅓ」に「ㅣ」を足して「ㅔ」になるのではなく、「ㅐ」に変わります。
辞書形 | 해요体 |
이렇다 こうだ | 이래요 こうです |
그렇다 そうだ | 그래요 そうです |
저렇다 ああだ | 저래요 ああです |
어떻다 どうだ | 어때요 どうです |
指示形容詞はよく用いるので、つづりを覚えてしまいましょう!
ㅎ変則と正則の用言いろいろ
語幹がㅎパッチムで終わる形容詞で、ㅎ変則でないものは좋다(良い)1語のみです。
語幹がㅎパッチムで終わる動詞は、全て正則(規則的に活用する)です。語幹がㅎパッチムで終わる動詞の中で普段よく使うものには次のようなものがあります。
これらは正則なので、으語尾と아/어語尾が付くときは놓으니까(置くので)、놓아요(置きます)のように活用します。
ㅎ変則の形容詞は、次のように特徴ごとにグループ分けすることで、とても覚えやすくなります。
指示形容詞
など
色を表す形容詞
など
形や大きさなどを表す形容詞
など
「そうですね」は그러네요と그렇네요のどちらが正しい?
「そうですね」と言うときは、그렇다+-네요で、-네요は直接語尾なので、그렇네요になるはずです。しかし、韓国の国立国語院は長らく、ㅎ変則に-네요が付くときはㅎを落とした그러네요のみ正しいとしてきました。
2015年に規則が改正され、現在はㅎ変則に-네요が付くときはㅎを落としても落とさなくてもどちらも許容となりました。
つまり、그러네요と그렇네요はどちらも正しいです。実際に日常生活でもどちらも耳にしますね。
그렇다(そうだ)と그러다(そうする)はどう違う?
ㅎ変則の指示形容詞이렇다、그렇다、저렇다、어떻다と紛らわしいものに、動詞の이러다(こうする)、그러다(そうする)、저러다(ああする)、어쩌다(どうする)があります。この4語は어変則と呼ばれます。
ここでは特によく用いる그렇다と그러다に으語尾と아/어語尾が付いた形を見ていきましょう。
辞書形 | 品詞 | 活用の種類 | 으語尾 | 아/어語尾 |
그렇다 そうだ | 形容詞 | ㅎ変則 | 그러니까 そうなので | 그래요 そうです |
그러다 そうする | 動詞 | 어変則 | 그러니까 そうするので | 그래요 そうします |
この2つは으語尾と아/어語尾が付いた形が同じになるので、文脈によって그렇다なのか그러다なのか解釈します。よく耳にする왜 그래?という表現を例に見てみましょう。
- 顔色が悪いなど、いつもと違う相手の様子を見て
- 意味の分からない行動をする相手に対して
これまで그렇다だと思っていたものが、実は그러다だったということもあるかもしれません。
いかかでしたでしょうか? 意外と奥が深いㅎ変則、仕組みを知っていると楽しいですよ^^