この機会に、きちんと知っておきたい!韓国語の動詞・形容詞の基礎知識【前編】

この機会に、きちんと知っておきたい!韓国語の動詞・形容詞の基礎知識【前編】

韓国語の動詞と形容詞は共に、用言という大きなグループに含まれます。用言という言葉は学習書によく出てくるので、知っている人は多いでしょう。

動詞と形容詞が用言としてまとめられるのには、理由があります。動詞と形容詞の共通点は、何でしょうか?

動詞・形容詞の基本形

動詞と形容詞は用言だということを知ったキャラクター

動詞や形容詞の例を挙げるとき、辞書形や基本形などと呼ばれる形を挙げることが多いですが、この形は全て最後に-다という語尾が付きます。

例えば、먹다(食べる)、보다(見る)、크다(大きい)、깨끗하다(きれいだ)などです。全て、最後の文字は다になっています。

用言の例:먹다(食べる)、보다(見る)、크다(大きい)、깨끗하다(きれいだ)……

さて、品詞を分けるときの基準、「意味」「形態」「機能」を思い出してみましょう。今見ているのは形態、すなわち形です。

形という点において、用言は他の単語と大きく違うので、これをまず大きな基準としてグループを作ろうとしています。

つまり、「辞書に載る形が다で終わる」ということになります。ただし、다という文字で終わっているというだけでは、바다(海)や캐나다(カナダ)などの単語まで用言ということになってしまいます。

「바다」は用言じゃないことを知ったキャラクター

動詞・形容詞の活用

単語の形に関して用言が持つもう一つの大きな特徴は、「単語の形が変わる(活用する)」という点です。

例えば먹다という単語は、必要に応じて以下のように活用し、いろいろな形に変わります。

用言の活用の例:먹다(食べる)、먹어요(食べます)、먹고(食べて)、먹지요(食べるでしょう)……

これらの単語は、どれも먹다という単語が姿を変えたものです。一方、바다や캐나다という単語は、後ろに助詞などが付くことはありますが単語そのものの形は変化しないので、用言とは見なしません。

このように、活用をして単語の形が変わるということが、用言と見なすための大きな判断基準になっています。他の単語には、活用するという特徴はありません。

ポイント

用言の特徴は、「基本となる形が-다で終わる」「形が変化する(活用する)」

動詞と形容詞の特徴

用言を他の単語と区別することができたら、次に、動詞と形容詞の区別について見ていきましょう。この二つは、形の面ではよく似ていると言えます。では、どこが違うのでしょうか?

名詞と同じように意味の側面から考えてみると、動詞は「人や物の動き」を表し、形容詞は「人や物の様子や状態」を表すと、一般的に考えられます。

実際に、먹다や보다などは人が行う動きを表していますし、크다や깨끗하다は人や物の状態を表していると言えるでしょう。

ですが、例えば보이다(見える)や어울리다(似合う)、모르다(知らない、分からない)のような単語は、動詞として辞書に載っていますが、「物の動き」としてまとめるのは少し難しそうです。

意味の上では、「見える」というのは物の状態であり、「似合う」というのは物の性質であって、少なくとも動きではありません。

動詞や形容詞を判断するための手掛かりになるのは、用言の活用パターンです。ここでも、「意味」ではなく「形態」を見るわけです。

上で見たように、用言には活用するという共通点がありますが、全ての用言が同じように活用するわけではありません。

以下のような部分において、活用のパターンが少しずつ違います。例として、먹다(食べる)と작다(小さい)を並べて比較してみましょう。

動詞と形容詞の活用パターンの違い

辞書形終止形(한다体)現在連体形
動詞の活用먹다먹는다먹는
形容詞の活用작다작다작은

のように一部の活用形で、動詞と形容詞は違う活用をします。

説明を理解できず怒られているキャラクター

これについて、韓国語学習では「動詞の現在連体形は-는が付き、形容詞の現在連体形は-ㄴ/은が付く」のような考え方で進めますが、品詞分類の場面ではこの逆の考え方をします。

つまり、「-는が付くならば動詞」であり、「-ㄴ/은が付くならば形容詞」というように考えて、分類するのです。品詞分類はあらかじめ存在するのではなく、人々が使っている韓国語を観察して作り上げていくものであるため、このような考え方になります。

手をあげているハナタス ハナタス

動詞と形容詞を区別する基準は、活用パターンの違いだよ!

練習問題を解いてみよう

ドヤ顔で問題を解かせようとするキャラクター

Q   下線を引いた部分は、動詞と形容詞のどちらと考えるのがよいでしょうか?

※ 解答は問題の横の「+」ボタンを押すと表示されます

1 제가 좋아하는 음악이에요.
2 소리가 잘 들린다.
3 그래, 네 말이 맞다.
4 저기 계시는 분이 누구세요?
5 도와줘서 정말 감사하다.
6 이 나무는 쉽게 크지 않는다.
7 그것이 유일한 해결 방법이에요.
8 관리가 철저하다.
解答・解説・訳
1 動詞。現在連体形で-는が付いています。【訳】私が好きな音楽です。
2 動詞。한다体で-ㄴ다が付いています。【訳】音がよく聞こえる。
3 形容詞。한다体で-다が付いています。맞다は動詞とされる単語ですが、終止形では形容詞型の活用をすることがあります。【訳】うん、君の言うことが正しい。
4 動詞。現在連体形で-는が付いています。계시다には動詞としての使われ方と形容詞としての使われ方があります。【訳】あそこにいらっしゃる方はどなたですか?
5 形容詞。한다体で-다が付いています。【訳】助けてくれて本当にありがたい。
6 動詞。後ろの않다に、한다体で-는다が付いています。否定形の場合、後に続く않다や못하다の活用を見ることで判断できます。【訳】この木は簡単に大きくならない。
7 形容詞。現在連体形で-ㄴが付いています。【訳】それが唯一の解決方法です。
8 形容詞。한다体で-다が付いています。【訳】管理が徹底している。

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