助詞の〜로서と〜로써に関するマニアックな話

こんにちは、編集のわっしーこと鷲澤です。

「韓国語学習Q&A」の執筆などを行っています。ここでは「マニアック韓国語」と題して、Q&Aよりも少し掘り下げた豆知識をお伝えしていきます。

前回に引き続き、今回も助詞のマニアックな話をしようと思います。

今回は〜(으)로서と〜(으)로써という2つの助詞についてです。

〜(으)로서と〜(으)로써という2つの助詞

この2つの助詞は、見た目はよく似ていますが、用法が大きく違います。

〜(으)로서は「~として」という意味で、身分や資格などを表す名詞に付けます。

친구로서 사귄다.
友達として付き合う。

一方、〜(으)로써は「~でもって、~を使って」という意味で、道具や手段などを表す名詞に付けて使います。

종이로써 만든 컵.
紙でもって作ったコップ。

ここまでは辞書に載っている説明です。

そしてこの2つはつづりが区別されており、つづりの通りに読めば発音も違うということが分かります。「ロソ」と「ロッソ」の区別ですので、学習者の皆さんも比較的楽に区別できるはずです。

しかし、この2つは韓国では非常に書き分けが難しい例として有名です。서と써、どちらで書けばいいのか迷うネイティブが多いのです。それはなぜでしょうか?

発音はどちらも[로써]?!

実は、現在のソウルの韓国語ではこれらの実際の発音が両方とも「로써」になっており、発音上の区別がなくなっているのです。そのため、ネイティブにとっては同じ発音の助詞を意味によって区別して書かなければいけないため、とても難しいのです。

学習者の皆さんの立場からすると、文字で~로서と書かれているものが濃音の[써]で発音されている例を耳にして戸惑うことがあるかもしれません。

実際の口語ではどちらも「써」と発音するのが普通になっているということを、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。 

もっと知りたいハナタス
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