例年、7月上旬から下旬までが梅雨となるソウル。梅雨の時期こそジメジメと過ごしにくくなりますが、6月は暑くても湿度が低いので意外と快適です。
今回は昔の貴族・양반(両班)が住んでいたと言われる북촌 한옥마을(北村韓屋村)から散歩をスタート。
最後は안국역(安国駅)近くに仮オープン中のイタリアンカフェに行ってきました。
北村からソウル市内を見渡せる絶好のビュースポット「北村東洋文化博物館」
北村韓屋村と言えば、韓国らしい한옥(韓屋)が立ち並び、韓国ドラマでも度々登場する有名な観光地。
高台にあるので眺めもよく、서울(ソウル)に旅行に来たことがある人なら一度は訪れたことのある場所でしょう。
コロナ禍中は信じられないほど閑散としていましたが、今はコロナ前のにぎわいが戻っています。
先には남산 서울 타워(南山ソウルタワー)が。気温30度を超える真夏日でしたが、한복(韓服)を着て写真撮影を楽しむ人が大勢いました。
現在も実際の住居として使われている韓屋。そのため、北村を歩く際は住民の迷惑にならないよう静かにするのが暗黙のルール。
そして、ごみを捨てるなどのマナー違反は厳禁です。北村ではこのように黄色い帽子をかぶったボランティアの方が点々といます。
歩けばコンビニ以上にカフェがあるソウルですが、住宅街の北村にはこれといったカフェがありません。
きつい坂道を上って汗だくになったときおすすめなのが、韓屋村エリア内にある「북촌동양문화박물관(北村東洋文化博物館)」。
入場料の6000ウォンを払えばドリンク1杯が無料で付き、テラスからはソウル市内を見渡すことができます。
年季の入った瓦屋根の向こうには경복궁(景福宮)やソウル市庁のビル群が。目の前にはお隣さんが洗濯物を干している様子もあり、のぞき見をしているようでなんとなく気まずくもなります……。
私は매실차(梅茶)をオーダー。暑い夏にぴったりの爽やかな伝統茶です。
グラスを持ってどこで写真を撮ろうかとウロウロしていたら、韓国人マダムのご一行がテラスに登場。
「ドリンクを全て飲み干してしまった」「ドリンクがあったらいい写真が撮れたのに」と話しているのが聞こえたので、「私のドリンクを貸しましょうか?」と聞いたところ、「어머어머(あらどうしよう)」と言いながらも手が伸びてきました。
そのあたりはさすが韓国マダム。グラス片手にすてきな写真を撮られていました。
北村東洋文化博物館はお庭がきれいなことでも知られています。韓屋の軒先から緑豊かな庭園を見ていると、時間を忘れてリラックスできます。
店舗情報
北村韓屋村で韓国の発酵食品の魅力に触れる
北村韓屋村を歩いていて見つけた1軒の小さなお店。入ってみると、된장(みそ)や간장(しょうゆ)、막걸리(マッコリ)やお菓子など、韓国全土から見つけてきたというえりすぐりの食品が並んでいました。
お店の人に伺ったところ、オープンは4月ごろ。昨年から韓屋村でもお店を開いていいようになり、自身の地元で、韓国の発酵食品の魅力を観光客に届けたいという思いで始めたのだとか。
韓屋村の角にひっそりとある小さなお店。優しい店主が英語や韓国語で1つ1つ思い入れのある商品について丁寧に説明をしてくれます。
朝鮮王朝時代から続く製法で作られた、これぞ本物の韓国焼酎「문배술(ムンベ酒)」。アルコール度数40%(1万3000ウォン/200ml)と25%(1万1000ウォン/375ml)の2種から選べます。
韓国の田舎に行くと平屋の軒先によくぶら下がっている、메주(メジュ)の形をしたオリジナルクッキー(4200ウォン)。メジュは大豆を乾燥&発酵させたもので、고추장(コチュジャン)やみそ、しょうゆの原料となります。
食品だけでなく、かわいい蜜ろうキャンドル(1万ウォン~)や焼酎グラス、ミニほうきなどの雑貨もちらほら。きれいに包装してくれるので、お土産探しに訪れるのもおすすめです。
店舗情報
ベーカリー激戦区・安国に新しくできたイタリアンカフェへ
北村から歩いて下り、たどり着いたのはイタリアンベーカリー「AMOR NAPOLI」。7/1が正式オープンなので仮オープン中でした。
ここはレインボーケーキで流行を巻き起こした「DOREDORE」の新ブランド。20周年のタイミングで、満を持してオープンさせたのだとか。
イタリア南部の味を忠実に再現したというベーカリーの数々。「onion」や「Artist Bakery」、「London Bagel Museum」など、有名なパン屋さんが多い安国エリアになぜ?と思いましたが、聞いたところ、このエリアには外国人が多いので、その外国人もターゲットにしているからだとか。
在韓イタリア人が故郷の味を求めて来てくれたら、と話していました。
天気のいい日はテラス席で食べるのもGOOD! 2階にもイートイン席があり、3階では今後、国内外のさまざまな企業やアーティストのポップアップイベントを開催していくそう。
本格的な窯で毎日手作りしているピザも。韓国でとても有名なシェフが引き抜かれて、ここで毎日焼いています。
イタリアの国旗カラーのグラニータ(8000ウォン)。シャリッとした食感で、赤が山イチゴ、白はレモンとアップルミント、緑は青リンゴ味となっています。