1990年代の韓国歌謡を紹介する記事も8回目。今回は1990年代に絶大な人気を誇った男性ソロ歌手で、これまでの記事に含めることができなかった2人を紹介したいと思います。
記事の目次
1990年代を代表する男性ソロ歌手キム・ゴンモ
まずは김건모(キム・ゴンモ)。
今でもテレビでその姿を見掛ける彼は、1992年のデビューで、1990年代が全盛期でした。
その飛び抜けた歌唱力で幅広い年代からの人気を集め、当時は「国民歌手」と呼ばれたほどです。まさに韓国の1990年代を代表する歌手といえます。
アルバムを発表するたびに、多様なジャンルの曲を次々と消化していったのも彼の特徴です。そんな彼の多彩な魅力を感じられる曲をいくつか紹介します。
「핑계(言い訳)」
まずは、2集からレゲエ風の曲「핑계(言い訳)」。この曲は、韓国にレゲエブームを巻き起こしました。
「잘못된 만남(間違った出会い)」
3集からは早いビートのダンス曲「잘못된 만남(間違った出会い)」。この曲とアルバムは空前のヒットを記録しました。
「미련(未練)」
4集から、切ないバラード曲「미련(未練)」。
彼は、1990年代には1集から6集までを発表。1990年代の後半には多少人気に陰りが出ましたが、2001年に発表した7集が好評を博し、健在ぶりをアピールしました。
兵役忌避で活動が中断されたユ・スンジュン
次に紹介するのは、유승준(ユ・スンジュン)。
彼は中学生の時に家族でロサンゼルスに移住した在米コリアンです。米国で育ち、韓国に戻って1997年にデビューしました。
「가위(悪夢)」
そして1集の「가위(悪夢)」が大ヒットし、すぐに人気歌手の仲間入りを果たします。
「나나나(ナナナ)」
彼の持ち味は何と言ってもパワフルなダンス。2集の「나나나(ナナナ)」でもそれを見せつけます。
「열정(熱情)」
続く3集からも「열정(熱情)」がヒット。
このようにユ・スンジュンは、出す曲が立て続けにヒットを記録し、1990年代の後半に爆発的な人気を集めます。また、バラエティー番組でも、そのタレント性で幅広い年齢層から好感を集めました。
ところが彼は、かねて「兵役に就く」と発言していたにもかかわらず、2002年米国に戻り、市民権を取得。韓国国籍を放棄します。これが「兵役忌避」と見なされ、国中をにぎわす大問題となります。
結果として彼は韓国への入国禁止処分を受け、順調だったキャリアも中断を余儀なくされました。その後韓国で活動をすることはおろか、いまだに韓国の土を踏むこともできていません。
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