변호인

盧武鉉元大統領の弁護士時代をモチーフにした映画『弁護人』

2003年から2008年まで大統領を務め、退任後の2009年に自ら命を断って国内外に衝撃を与えた노무현(盧武鉉)元大統領。『변호인(ピョノイン)(弁護人)』は彼の弁護士時代の逸話をモチーフとしたヒューマンドラマだ。

主人公の成長や緊張感あふれる法廷でのやりとりなどがドラマチックに描かれ、背景を知らない観客も十分に興味深く見ることのできる完成度の高い作品となっている。

俗物弁護士の変化を見つめる

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商業高校を卒業後、独力で司法試験に合格して、釜山で弁護士事務所を開業した송우석(ソン・ウソク)。

박정희(朴正煕)大統領の暗殺後、クーデターによって大統領の座に就いた전두환(全斗煥)政権によって社会の締め付けが厳しくなる中、ウソクは自分と家族の生活を第一に考え、不動産登記や税務関係の案件を専門に手掛け成功を収めてきた。

人権派の弁護士や新聞記者である友人らは彼を軽蔑していたが、苦しい生活を送ってきた彼は意に介さなかった。

そんなある日、ウソクは世話になってきた食堂の息子が突然、令状もなしに拘束された後、拷問を受けていることを知り、彼の弁護を担当することになる。

知識人や学生が逮捕された釜林事件

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ストーリーの基になっているのは、1981年、釜山の知識人や学生が参加する読書会を「国家転覆をもくろむ反国家団体」として参加者ら22人を国家保安法違反で逮捕し、20~60日にわたり拷問を加えた부림 사건(プリム サッコン)(釜林事件)。

映画公開後の2014年2月13日には、2012年に再審請求した被害者5人が、国家保安法違反を含む全ての容疑に対して無罪宣告を受けたことも話題となった。

原案も手掛けた양우석(ヤン・ウソク)はウェブ漫画家で、本作が初監督作品。「他の監督の手に委ねたら、最初の企画意図がゆがめられてしまうかもしれない」という恐れから、自ら監督することになったという。

映画は박근혜(朴槿恵)が大統領を務めていた2013年12月に封切られ、観客動員1000万人を越える大ヒットを記録した。

名優ソン・ガンホが映画の成功に貢献

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当初、主人公については、役の年齢に近い30代後半の俳優をキャスティングしようと考えていたというがなかなか見つからず、最終的に出演を快諾した송강호(ソン・ガンホ)が彼ならではの人間味と力強さで世俗的で平凡な男の変化を好演している。人気実力共に韓国映画界のトップを走る彼の参加が、映画の成功に大きく貢献した。

映画は、裁判の過程を通して人権派の弁護士へと変身したウソクが民主化闘争の先頭に立つ時代で終わるが、その後の彼(のモデルとなった人物)が、なぜ、あのような結末を迎えなければならなかったのかという複雑な思いも残る。

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原題:변호인
邦題:弁護人
公開:(韓国)2013年12月18日/(日本)2016年11月12日
監督:ヤン・ウソク
出演:ソン・ガンホ、김영애(キム・ヨンエ)、오달수(オ・ダルス)、곽도원(クァク・ドウォン)、임시완(イム・シワン)他
配信:Hulu、Rakuten TV他
※最新の配信状況は各サービスにてご確認ください

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