2016年の韓国を重要ニュースで振り返る

2016年の韓国を重要ニュースで振り返る

5月:検察、加湿器殺菌剤製造責任者4人を逮捕

검찰, 가습기 살균제 제조 책임자 4명 구속

韓国では加湿器を使用して健康被害を訴える事例が相次いで発生し、死者の数は1000人以上に上った。

2011年に加湿器の水を殺菌する薬剤が原因だと突き止められたが、製造元や販売者に対する本格的捜査が始まったのは5年が経過した2016年。

そして製造元であるオキシー・レキット・ベンキーザー社の元社長ら4人が逮捕された。翌年には加湿器殺菌剤特別法が施行され、政府が被害者の救済に乗り出した。

5月:江南駅トイレ殺人事件

강남역 화장실 살인 사건

5月、서울(ソウル)の地下鉄강남(カンナム)(江南)駅近くのカラオケ店のトイレで女性が殺害される事件が起きた。犯人は被害者と面識はなかったが、普段から女性に無視されていたために犯行に及んだことが判明。

女性嫌悪による犯罪だとして注目を集めた。犯行現場近くの江南駅は、追悼文を記した付箋で埋め尽くされた。

5月:九宜駅、スクリーンドア事故

구의역 스크린도어 사고

5月、ソウルの地下鉄2号線구의(クイ)(九宜)駅で、故障したスクリーンドアを修理していた19歳の男性が、進入して来た列車とスクリーンドアの間に挟まれ死亡する痛ましい事故が起きた。

男性は地下鉄を運営する서울메트로(ソウルメトゥロ)(ソウル・メトロ)の外注業者が雇っていた非正規労働者で、賃金をはじめ労働環境が劣悪だったことが分かり、多くの人が追悼するために同駅を訪れた。

9月:慶州、M5.8の地震が発生

경주 규모 5.8의 지진이 발생

9月には、경주(キョンジュ)(慶州)で観測史上最大のM5.8の地震が発生した。ソウルでも揺れを感じたほどの大きさだったという。慶州ではこの日余震が続いたため、多くの市民が眠れない夜を過ごした。

한반도(ハンバンド)(韓半島=朝鮮半島)は長らく大きな地震とは無縁と思われてきたが、この後も地震が各地で観測されることが増え、もはや安全地帯ではないと言われるようになった。

9月:請託禁止法(金英蘭法)施行

청탁금지법(김영란법) 시행

9月、公職者などが、定められた額以上の現金や贈り物の授受を行うと罰せられる、請託禁止法が施行された。この法の提案者の名を付け「김영란법(キムヨンランボブ)(金英蘭法)」と呼ばれる。

설날(ソルラル)(旧正月)や추석(チュソク)(秋夕)にお世話になっている人に贈り物をする習慣があるが、この法の施行により、百貨店やスーパーなどは5万ウォン以下の商品を主にそろえるようになったという。

12月:崔順実の国政壟断(ろうだん)と朴槿恵大統領弾劾

최순실 국정농단과 박근혜 대통령 탄핵

12月には、박근혜(朴槿恵)大統領に対する弾劾訴追案が国会を通過した。

この年、大統領の友人である최순실(崔順実)が、大統領のスピーチ原稿を手直ししたり、人事やさまざまな国家事業に絡んでいたりしたことが分かり、10月から朴槿恵大統領の退陣を求める촛불 집회(チョップル チペ)(ろうそくデモ)が続いていた。

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