韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、5月25日から6月7日までの出来事から、以下の3つのニュースをご紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
浦項沖で石油採掘?
6月3日、윤석열(尹錫悦)大統領は、포항(浦項)の영일만(迎日湾)沖に最大で140億バレルの石油とガスが埋蔵されている可能性が高いと発表しました。
これは韓国で使う天然ガスの29年分、石油の4年分に相当し、1998年に울산(蔚山)沖で見つかり、2004年から21年まで商業生産を行なっていたガス田の300倍の規模だそうです。
6月4日から5日にかけ開催されたアフリカ諸国とのサミットを前に、来韓中の10カ国の首脳とそれぞれ30分単位で会談をしている中での発表でした。
1976年には、当時の박정희(朴正熙)大統領が同じ浦項で石油が見つかったと発表したものの、結局は失敗で終わった例もあり、石油が出るかもしれないという可能性の段階で、わざわざ大統領が発表したことに、支持率低迷で焦っているのではとの声も上がっています。
「汚物風船」を巡り南北関係の緊張が高まる
5月28日と6月1日の2回にわたって、北朝鮮が韓国に向けて飛ばした「오물 풍선(汚物風船)」約1000個が、休戦ラインに近い경기도(京畿道)や강원도(江原道)だけでなく、서울(ソウル)など、広い範囲で見つかりました。
風船にくくりつけられた袋には、紙ごみや電池ごみ、たばこの吸い殻や堆肥などが入っており、車のフロントガラスが割れる被害も起きました。
これは韓国の脱北者団体が5月10日に北朝鮮を批判する대북 전단(対北ビラ)を風船で飛ばしたことに対抗する措置で、北朝鮮は6月2日に汚物風船を飛ばすのをいったん中断しましたが、ビラが見つかれば再開するとしています。
しかし、6日に韓国の脱北者団体がビラを風船で飛ばしたことから、その対応を巡ってさらに緊張が高まることが予想されます。
成田・済州直行便、7月に3年4カ月ぶり再開
제주특별자치도(済州特別自治道)の6月3日の発表によると、今年1~4月に제주도(済州島)を訪れた国内外の観光客の数は438万5000人で、前年同期に比べ1.7%増加しましたが、国内観光客の数は減り、海外からの観光客数が増える傾向にあります。
今年大きく増えたのがクルーズ船による観光で、すでに25万9000人が済州島を訪れています。
5月現在、제주국제공항(済州国際空港)からの国際路線があるのは、北京や台北、シンガポール、大阪など16都市で、7月には成田・済州間の直行便が3年4カ月ぶりに再開される予定です。
これを機に、日本からの観光客がコロナ禍以前の水準にまで戻ることが期待されています。
韓さんのニュース+α「済州島でよく見掛けるあの言葉の意味は?」
3番目に取り上げた済州島についてのクイズです。済州島に行くとよく見掛ける「혼저옵서예」という言葉。これを韓国語の標準語にするとどれになるでしょうか?
済州島には제주어(済州語)という独自の言葉があります。『hana Vol. 52』の特集「もっと知りたい! 済州島」では、済州島の地理・歴史をはじめ、食べ物や済州語まで取り上げていますので、ぜひお手に取ってご覧ください。
今回紹介した3つのニュース、いかがでしたでしょうか? 紹介したニュース動画はいずれも2分前後のものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。