『なりきり!韓国語会話トレーニング』の使い方

主人公「ともみ」になりきって会話力を伸ばす!『なりきり!韓国語会話トレーニング』の使い方

韓国語の初級を終えたくらいのレベルの人で、会話が苦手、いい会話の教材が見つからないという人は結構多いのではないでしょうか。そんな人にオススメできるのが、SNSでひそかな人気となっている「ともみ本」こと、『なりきり!韓国語会話トレーニング』を使った練習です。

ともみが韓国で体験するさまざまなシチュエーション

本書の特徴は、主人公のともみが留学先の韓国生活で体験する53の状況でのやりとりです。いくつか例を挙げると

初対面のあいさつ/寮生活/友達との会話/ショッピング/おいしいお店巡り/病院/コンサート/ソゲティン/地方旅行/先生との通話/恋愛/アルバイトの面接や接客/コスメトーク/結婚式/キムジャン/正月体験/カード占い/学校でのグループワークやフィールドワーク/プレゼンテーション

などなど…。

主人公のともみは、こうした状況で、さまざまな相手と友達言葉(パンマル)を含むTPOに応じた言葉遣いで会話を交わしています。単に会話の勉強ができるだけでなく、さまざまな相手や状況に応じたやりとりを学べるというのが本書の特徴の一つです。

登場人物になりきって会話する練習ができる

本書は、こうした状況での会話を音声でフルサポート。全会話を収録した音声はもちろん、それぞれの登場人物のパートが無音になっている音声も準備されています。この音声を使って、それぞれの状況で登場人物になりきって、他の登場人物(の音声)を相手に会話練習をできるのも本書の大きな特長です。

効果的な使い方は、まず課の対話文をじっくり聞き込み音と内容を把握します。会話はやりとり、相手の言葉を聞き取らないといけないですからリスニング練習も必要でしょう。会話文の中で発音変化が起こる箇所には発音がハングルで書いてあるので、その部分がどう発音されているのかもチェックしてみましょう。

次に音声を参考に、音読、シャドーイング、リピーティングなどの方法で、韓国語のフレーズを声に出す練習を繰り返し行います。さらに必要な文法項目や語彙の学習も行います。

そしてここからが本番。登場人物の一人のパートが空白になった音声を使い、ロールプレイング練習を行います。ともみの相手役になりきる音声も準備されていますので、ともみの役ばかりやらないで、相手役になって練習もやってみましょう。

最後にここまでの練習を応用できる応用練習もあります。また、これら全ての練習に回数をメモする欄(5回分)があるので、こまめに記録すると励みにもなると思います。ここまでやり通したら、次の課に進みます。

対話には、楽しい内容や気の利いたやりとりが多く、一定のストーリーもあるので、飽きずに練習を続けることができるはずです!

会話上達の大事なポイントは「たくさん聞いて、たくさんまねること」

ちなみに、主人公の「ともみさん」はちょっとおっちょこちょいなのですが、かなり元気で前向きな女性でして、勉強はもちろん、いろんなところに活発に出掛け、多くの体験をしています。そんな主人公に引かれてか、X(旧ツイッター)界隈では、「ともみ」になりきって練習をする人たちが、この本のことを「ともみ」「ともみ本」と呼び合って、学習の記録を共有したり、グルーブ学習をしたりしていています。

実は、この本の著者、柳本先生は韓国語と日本語の先生であり、言語心理学の専門家でもあります。この本の会話練習法には、著者の先生の韓国語を習得した経験だけではく、言語心理学の知見も反映されているとのこと。

柳本先生が学習者にぜひ伝えたいという会話上達の大事なポイントは「たくさん聞いて、たくさんまねること」。もちろん、この本は「たくさん聞いて、たくさんまねること」が独学者でも実践できるように構成を考えたとのことです。

この本は会話の練習が効果的にできるだけでなく、53のシチュエーションを通じて韓国での生活も疑似体験できます。韓国への留学や韓国での生活を予定されている方に特におすすめです!

この記事で紹介した書籍

なりきり!韓国語会話トレーニング
なりきり!韓国語会話トレーニング
著者:柳本大地
定価:2420円(本体2200円+税10%)
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