『韓国語の重要文型100 初級・初中級レベル』は、初級レベルで必須となるさまざまな文型を豊富な例文と共に丁寧に解説した本です。
実はこの本、10数年前にHANAではない他の出版社から発売され、絶版になっていた本が基になっています。しかし復活を望む声が多く、内容を一から見直し、ブラッシュアップした上で、HANAから出版されることになったという経緯があります。
ここでは、この本の長所や使い方について見ていきましょう。
1文型2ページ展開。左ページで例文と対訳を並べ右ページで用法を解説
まず、本書の「重要文型」とは何なのかについて見てみましょう。「文型」とは韓国語文法の中心を成す語尾や表現を指します。木に例えると、語彙力は根で、文法力は幹と言えます。
つまり韓国語の上達のためには、この文型を学習の各段階でしっかりと身に付け「太い幹」に育てる必要があるわけです。
『韓国語の重要文型100 初級・初中級レベル』では、初級から初中級レベルの100の文型を豊富な例文と共に丁寧に解説しました。どれも今後の韓国語の学習や実践で必須となるものばかりです。
誌面構成を見るなら、1課(1文型)当たり、2ページで解説を行っています。左ページに例文と対訳、例文で使われている基礎単語を掲載し、右ページで用例を解説しています。
まずは左ページの例文を、対訳を参考に読み進めた後に、右ページの詳しい解説で基本的な用例はもちろんさまざまな使い分け方を学ぶことができます。
また、左ページに掲載した例文の中で重要と思われる単語を10語ずつ抜き出して、その課に掲載してあります。
これらの単語は巻末の索引にも韓日対訳で掲載してあり(カナダラ順)、それが使われている例文を本文中ですぐに探すことができるだけでなく、索引で学んだ単語を覚えているかチェックできるようになっています。
巻末には、本書で取り上げた文型のカナダラ順索引と文型訳の五十音索引も備えられています。
最後に、文型ごとに左ページに掲載した例文は、100文型で合計1000例文ありますが、これらを読み上げた音声は小社サイトから無料ダウンロードが可能です。
音声は、(1)文型と例文、日本語訳を読み上げた音声、(2)韓国語の文型と例文を読み上げた音声、(3)韓国語の文型と例文日本語訳、少し時間をおいて基本例文を読み上げた音声の3種類があります。
4課(4文型)ごとに練習問題を設けました
さらに4課(4文型)学ぶごとに2ページの練習問題が設けられています。ここで4課にわたって学んだ内容を復習することができます。問題を解いて、答え合わせをしてみましょう。
理解がまだあやふやだと思ったら、元に戻って読み直すことで、文型の意味や使い方についての知識が定着するようになります。
シャドーイング、リピーティングなどのスピーキング練習にも活用できる!
本書はその構成上、一つの文型に対して一定の長さの10の例文を掲載しています。音声も数種類サポートされていますので、文字だけに頼らず耳から学習するのにも適しています。
音声を聞かないと本当にもったいないので、活字で文字を追うだけでなく、ぜひリスニング練習も兼ねて音声を聞くようにしてください。
さらにこの本、実は音読やシャドーイング、リピーティングなどのスピーキング練習に活用しやすいのです。
10例文は1日に繰り返し音読する分量として負担感がありません。4課ずつ進んで練習問題が入ることを25回繰り返し、最終的に100文型マスターするという本の構成も、学習の目標・進度を考える上で目安にしやすくなっています。
本文を読み進めながら、あるいは1課から最後の100課まで読み終えてから、ぜひ通勤通学や運転、家事の時間も活用して、耳から文型の習得と復習を行ってみてください。
このように文法を学ぶだけにとどまらず、さまざまな学習方法を実践することもできるのが、本書の大きな長所といえます。
もはや単なる文法書とは言えない、音声も充実して各種スピーキング練習にも対応した『韓国語の重要文型100 初級・初中級レベル』で基礎固めをしてみましょう!
この記事で紹介した書籍
定価:2200円(本体2000円+税10%)