こんにちは。韓国語講師の清水碧（しみずみどり）です。
韓国語で外来語を表記するときに用いるパッチムは、固有語を表記するときに用いるパッチムよりも数が少ないことはご存じでしょうか？
今回は外来語表記の際に用いるパッチムについて学んでいきます。
外来語の表記の規則
外来語表記に用いるパッチムについて見る前に、韓国語を表記する際に用いるパッチムについて見ておきましょう。
韓国語の表記に用いるパッチム
韓国語を表記する際に用いるパッチムは二重パッチムも含めると全部で27通りあります。具体的に見てみましょう。
ㄱ、ㅋ、ㄲ、ㄳ、ㄺ
ㄷ、ㅌ、ㅅ、ㅆ、ㅈ、ㅊ、ㅎ
ㅂ、ㅍ、ㅄ、ㄿ
ㅇ
ㄴ、ㄵ、ㄶ
ㅁ、ㄻ
ㄹ、ㄼ、ㄽ、ㄾ、ㅀ
外来語の表記に用いるパッチム
外来語の表記に用いるパッチムは、ㄱ、ㄴ、ㄹ、ㅁ、ㅂ、ㅅ、ㅇの7個だけと規則で決まっています。それぞれ具体例を見てみましょう。
ㄱ：book 북 ブック ×붘
ㄴ：fan 팬 ファン
ㄹ：hotel 호텔 ホテル
ㅁ：cream 크림 クリーム
ㅂ：coffee shop 커피숍 コーヒーショップ ×커피숖
ㅅ：internet 인터넷 インターネット ×인터넽、×인터넫
ㅇ：king 킹 キング
[k]、[p]、[t]で終わっている英単語を書くときは、激音のㅋ、ㅍ、ㅌを使いたくなりますが、これらは外来語表記には用いません。
特にinternet（インターネット）のように、語末が[t]で終わる単語をパッチムで表すときは、×인터넽のようにㅌを用いないだけでなく、×인터넫のようにㄷも用いず、ㅅを用いる点に注意しましょう。
語末が[t]で終わる単語でㅅパッチムを用いるものには、인터넷の他にも로봇（ロボット／robot）、재킷（ジャケット／jacket）などたくさんあります。
語末の[t]の音はㅅパッチムの他に、
point 표인트 ポイント
mart 마트 マート
のように트になることもあるのですが、この規則についてはまた別の記事で学びます。
今は語末の[t]をパッチムで表すときはㄷやㅌではなく、ㅅを用いることを覚えておきましょう。
韓国語における外来語の小話
韓国語における外来語の小話、2回目の今日は「標準語形と標準語でない形」について見ていきます。
同じ意味を表す外来語で、2通り以上言い方があるものがありますが、標準語形は辞書で定められています。いくつか具体例を見てみましょう。
| 【標準語形】 | 【標準語でない形】 | |
| ケーキ | 케이크 | 케익、케잌 |
| ドーナツ | 도넛 | 도너츠 |
| アプリ | 앱 | 어플 |
【標準語形】と【標準語でない形】の両方ともよく用いますが、検定試験の作文などでは標準語形を用いるようにしましょう。
特に「ケーキ」は케익の他に케잌と書かれることがありますが、これも【標準語でない形】なので、注意しましょう。
そもそも上で学習したように外来語表記にはパッチムにㅋを用いないため、パッチムにㅋが来ている時点で誤りになります。
いかがでしたでしょうか？ 何となく見聞きしている韓国語における外来語ですが、実は使えるパッチムの数が限られていたり、標準語形と標準語でない形があったりという面白い決まりがあることが分かりましたね。
次回以降も外来語について楽しく知識を増やしていきましょう＾＾
