韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、8月31日から9月13日までの出来事から、以下の3つのニュースをご紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
長い秋夕連休、仁川空港から120万人が海外へ
韓国で陰暦の8月15日は추석(秋夕)と呼ばれる伝統的な祝日です。今年の秋夕は9月17日の火曜日。この前後の日も休日になるので、週末も休める人は5連休になります。
仁川空港公社は、この連休中、仁川空港を利用して海外に出掛ける人の数が120万人を超えると予測しています。
海外旅行を扱う旅行会社によると、夏休みの繁忙期といわれる「7말 8초(7月末と8月初め)」よりも予約率が高いそうです。人気の目的地は、日本、タイ、フィリピン、ベトナムなど、比較的近い海外で、日本は엔저(円安)により가성비가 좋다(コスパがいい)と最も人気が高いです。
秋夕連休には、「민족 대이동(民族大移動)」と呼ばれるほど、多くの人が귀성(帰省)しますが、帰省の交通渋滞は16日の午前、귀경(Uターン)の渋滞は18日午後がピークになると予測されています。
今年も秋夕連休の間は高速道路の利用料が無料になります。
国軍の日が臨時祝日に
9月3日、韓国政府は今年の국군의 날(国軍の日)を임시 공휴일(臨時祝日)に指定しました。国軍の日は、朝鮮戦争時、北からの侵攻を受け劣勢だった韓国軍が38度線を突破して北上した1950年10月1日を記念し、1956年に定められたものです。
1976年から90年まで国軍の日は祝日でしたが、91年以降祝日から除外されていました。政府は今回の決定について、「安保に対する国民の関心を高め、兵士の苦労を想起させるきっかけにしたい」と発表しています。
今年は、国軍の日が臨時祝日になったことで、9月28日と29日の週末、国軍の日の10月1日(火)、개천절(開天節)*の10月3日(木)と、징검다리 연휴(飛び石連休)が続きます。休みが増えて喜ぶ人もいれば人材確保の面などで困る人も出ているようです。
*檀君が古朝鮮を建国したとする神話に基づく祝日。
ちなみに、韓国の年間祝日の数は15日で、年間祝日が16日ある日本とほぼ同水準です。
ソウル市、フィリピン人家事管理士モデル事業スタート
ソウル市は、家庭での子育ての負担を減らすため、고용노동부(雇用労働部)と共同で、フィリピン人가사관리사(家事管理士)モデル事業を9月3日、スタートさせました。
対象は12歳以下の子どもがいるか出産を予定している家庭で、1人親家庭や子どもが多い家庭などが優先されます。費用は、週5日・1日8時間の場合、最低賃金と諸保険料を合わせ月238万ウォン(25万2000円)、1日4時間だと月119万ウォン(12万6000円)です。
今回のモデル事業では、フィリピンから来韓した家事管理士100人が142の家庭で仕事を始めました。家事管理士の業務範囲はガイドラインで示されており、育児に関連することが中心で、例えば高齢者の介護やペットのケア、買い物や子どもと関係のない場所の掃除などは対象外です。
モデル事業は来年の2月末までの6カ月間実施され、結果次第で家事管理士を1200人まで増やし本事業を行う計画です。
韓さんのニュース+α「フィリピン人家事管理士のもう1つの呼び方」
3番目に取り上げたニュースに関するクイズです。フィリピンから来韓した家事管理士は、韓国のメディアではよく他の名称でと呼ばれています。それはどれでしょうか?
「이모」は母方の伯母・叔母のこと。また、本当の伯母・叔母でなくても、母の女性の友人・知人や母と同年代の女性を親しみを込めて「이모」と呼ぶことがよくあります。父方の伯母・叔母である「고모」ではないのが面白いですね。
今回紹介した3つのニュース、いかがだったでしょうか? 紹介したニュース動画はいずれも2分前後のものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。