韓国語を学び始めて、一番最初に訪れる難関は「発音変化」ではないでしょうか?
ハングルの母音と子音を覚えて、早速読んでみよう!と思ったのに、文字通りに読まない単語が多すぎる……。それは、韓国語は表記と発音が一致しない、「発音変化」がたくさん起きているからなのです。
この記事は
- 初めて「発音変化」を知る方
- 「発音変化」がなかなか覚えられない方
- 一通り「発音変化」は学んだけれど実際の会話でスムーズに話せない方
に向けて、「発音変化」のルールを一つひとつ分かりやすく解説していきます。
シリーズの第4弾では、「濃音化」と呼ばれる発音変化について学びます。
濃音化とは?
濃音化は、さまざまな状況下で起こります。今回の記事では基本的な濃音化のルール、そして初級段階で知っておきたい例外的な濃音化のルールについて見ていきます。
次回の記事では、中級レベルになるために知っておきたい例外的な濃音化のルールについて見ていきます。
(発音変化の全容については「総まとめ」の記事を参照)
4回目のこの記事は、濃音化(前編)!
基本的な濃音化
[ㄱ][ㄷ][ㅂ]で発音されるパッチムの次に、ㄱ、ㄷ、ㅂ、ㅅ、ㅈ(濃音を持つ平音)が来ると、これらの平音が濃音ㄲ、ㄸ、ㅃ、ㅆ、ㅉで発音されます。
問題
次の単語の実際の発音を書いてみましょう。
※ 解答は問題の横の「+」ボタンを押すと表示されます
2 한국 사람 韓国人
3 걷다 歩く
4 합격 合格
5 꽃병 花瓶
2 [한국 싸람]
3 [걷따]
4 [합껵]
5 [꼳뼝]
例外的な濃音化
例外的な濃音化の中でも、初級段階で身に付けておきたい濃音化のルールを3つ確認しましょう。
用言に付く語尾の濃音化
用言に付く語尾が濃音化するパターンは2つあります。
パターン1
用言の語幹末に[ㅁ][ㄴ]で発音されるパッチムがあり、そこにㄱ、ㄷ、ㅅ、ㅈで始まる語尾が接続する際、それらが濃音化します。
パターン2
用言の語幹末のパッチムがㅎ、ㄶ、ㅀで、そこにㅅで始まる語尾が接続する際、ㅅが濃音化します。基本的にはㅅで始まる語尾として-습니다(〜します)を覚えておけば大丈夫です。
-습니다は、鼻音化して[슴니다]と発音します。鼻音化については次回更新の記事で説明しますので、今は[슴니다]と発音することだけ覚えておいてください。
未来連体形の濃音化
未来連体形の語尾-(으)ㄹの後ろにㄱ、ㄷ、ㅂ、ㅅ、ㅈで始まる名詞が来ると、それらが濃音化します。
-(으)ㄹ 수 있다/없다や、-(으)ㄹ 데、-(으)ㄹ 것、-(으)ㄹ 거예요など、よく使う表現で起こる濃音化なので、しっかり覚えておきましょう。
-(으)ㄹ 것 같다は未来連体形の濃音化だけでなく、基本の濃音化も複数起こっているので、しっかり実際の発音を確認してみてください。
数字8(여덟)、10(열)の濃音化
数字の8と10を表す여덟と열に、ㄱ、ㄷ、ㅂ、ㅅ、ㅈで始まる助数詞が続くと、ㄱ、ㄷ、ㅂ、ㅅ、ㅈが濃音化してㄲ、ㄸ、ㅃ、ㅆ、ㅉで発音されます。
例 | |
여덟 | 여덟 시 [여덜 씨] 8時 여덟 개 [여덜 깨] 8個 여덟 번 [여덜 뻔] 8回 |
열 | 열 자루 [열 짜루] 10本 열 병 [열 뼝] 10本(瓶) 열 권 [열 꿘] 10冊 |
いかがですか? 濃音化の前編では基本的なルールと、初級レベルで知っておきたい例外的なルールについて見ていきました。
次回更新の記事では中級レベルで知っておきたい濃音化のルールを見ていきましょう!
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