韓国の2週間の出来事をピックアップして紹介するコーナー。今回は、7月20日から8月2日までの出来事から、以下の3つのニュースをご紹介します。
韓国の放送各社が公式YouTubeで提供するニュース動画もぜひご覧ください!
記事の目次
歌手、演出家の金敏基死去
歌手で演出家の김민기(金敏基)が7月21日、持病の胃がんが悪化し、亡くなりました。享年73歳でした。
1951年生まれの金敏基は大学入学後の1969年に歌手活動を始め、70年代には「아침 이슬(朝露)」「늙은 군인의 노래(老兵の歌)」「상록수(常緑樹)」などの代表曲を発表しました。
特に、歌手の양희은(ヤン・ヒウン)が歌い有名になった「朝露」は80年代の民主化運動を象徴する曲として、多くの人々に愛されました。
1991年にはソウルの대학로(大学路)に학전(学田)という小劇場を開き、33年間で359の作品を企画・制作しました。
特にミュージカル「지하철 1호선(地下鉄1号線)」は、ドイツの作品を金敏基が翻案・演出して4000回以上上演され、설경구(ソル・ギョング)や황정민(ファン・ジョンミン)などの韓国を代表する俳優を輩出しました。
SMエンタテインメントの株価つり上げ容疑でカカオ創業者逮捕
韓国のメッセンジャーアプリ、카카오톡(カカオトーク)を有する카카오(カカオ)は、2023年の売り上げが8兆ウォンを超える네이버(ネイバー)と並ぶITジャイアントです。
そのカカオの創業者、김범수(金範洙)が7月23日に逮捕されました。金範洙の容疑は、SMエンタテインメントの株価を不正に操作してつり上げ、BTSを擁するHYBEの買収を妨害したというものですが、本人は否定しています。
1998年にオンラインゲームサイトの한게임(ハンゲーム)を設立して頭角を表した金範洙がカカオを設立したのは2006年。メッセンジャーアプリのカカオトークは韓国人の日常生活に欠かせない社会インフラになりました。また、カカオはゲームや金融、配車サービスなどにも進出し、2022年には資産総額で財界15位にもなりました。
しかし、データセンターの火災による大規模な通信障害が起きたり、独占的立場を利用した横暴な振る舞いが非難されたりして、近年業績も頭打ちになっています。
韓国の夏季オリンピック通算100個目の金メダルは16歳の射撃選手に
7月26日に幕が開けたパリオリンピック。参加している韓国の代表選手の数は22種目144人で、200人を切ったのは1976年のモントリオールオリンピック以来だそうです。
オリンピックのたびにメディアに頻繁に登場する単語が「효자종목(孝行種目)」です。金メダルをもたらす得意種目という意味で、韓国にとっては양궁(アーチェリー)が代表的な種目です。
その他に、사격(射撃)、펜싱(フェンシング)、태권도(テコンドー)も「孝行種目」といえます。
パリオリンピックの大会6日目に、韓国は夏季オリンピックで通算100個目の金メダルを獲得しました。
記念すべき100個目の金メダルを首に掛けたのは、16歳の高校1年生、射撃の반효진(パン・ヒョジン)選手です。彼女は韓国最年少メダリストの記録も更新しました。
韓さんのニュース+α「韓国第1号の金メダルはどの種目?」
3番目に取り上げたニュースに関するクイズです。パリオリンピックで、韓国が獲得した金メダルの数は通算100個を超えましたが、第1号の金メダルはどの種目で獲得したしょうか?
韓国の第1号の金メダルは、1976年のモントリオールオリンピックで生まれました。韓国初の金メダリストは、レスリング男子フリースタイル・フェザー級の양정모(ヤン・ジョンモ)選手で、兵役免除の特例が初めて適用されたそうです。
今回紹介した3つのニュース、いかがだったでしょうか? 紹介したニュース動画はいずれも2分前後のものです。聞き取り練習にぜひ生かしてみてください。