読書が好きか嫌いか、読書の習慣があるかないかなどの個々の適性も影響しますが、多読は正しい方法で続けられれば、必ず効果が出る学習方法です。
とはいえ素材が豊富な英語などに比べると、韓国語の多読をうまく始めて続けるのには多少の難しさを伴います。
できるだけたくさん韓国語の文章を読む
まず「多読」とは、言葉どおり、多くの韓国語の文章を読むこと。楽に読み進めるためにも、ストーリーのある素材が適しています。ただし、これらをやみくもに読めばいいというわけではありません。「多読三原則」と呼ばれる方法があるのです。
多読学習法の三原則
1. 辞書を引かない
「辞書を引かない」という点は、当初戸惑いもあるかもしれません。しかし、分からない単語に出合っても、文脈から推測することができます。
2. 分からないところは飛ばす
分からないとろがあっても、細部にはこだわらず、飛ばして先に進むようにしましょう。読み進めるうちにストーリーを捉えることができるものです。
3. 読み進められない場合は他の本に移る
ストーリーを理解できなくて進むのが困難なときは、その本が自分の多読のレベルに合っていないということなので、他の本に移ればいいのです。
慣れるに従って、読むスピードも上がりますし、文章の理解力、語彙力も高まります。こうして本来の「読む楽しさ」を味わえるようになるとしめたもの。多読が習慣になり、楽しみに変わり、どんどん韓国語の力が育つようになります。
自分に合ったレベルの素材を選ぶ
もちろん、多読をうまく行うためには、レベルに合った素材が必要です。いきなり自分のレベル外の本で多読を始めると、挫折を味わうことになります。
当初は多読用のやさしい素材から始め、繰り返し読んで実力が付いてから、興味のある分野や作家、作品の原書に挑戦するという順序を経る必要があります。
学習者の多読のために作られた素材が数多く用意されている英語に比べると、韓国語はかなり限定されます。
しかし日韓で出版されている多読の素材も多少はありますし、多読用に作られたものでなくても、韓国の子ども向けの本でも代用することが可能です。
韓国の絵本は世界的にも高い評価を得ており、子どもだけでなく大人が読んでも胸がときめく作品が多くあります。韓国に行く機会があったら、書店に立ち寄って絵本を探してみるのはいかがでしょうか? 絵本なので、「見た目」で選ぶのもいい方法です。多読の素材になるだけでなく、読み終えた後も部屋に飾っておくだけで楽しいものです。
また、HANAには『多読多聴の韓国語』というやさしい韓国語で書かれた対訳本のシリーズがあり、これまでに「世界の名作文学」「韓国の昔ばなし」「韓国の人物伝 歴史編」の3タイトルが出版されています。
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